未適用の会計基準等の注記について教えてください

2014年03月10日 更新

■ ご質問

改正退職給付会計基準を原則通り適用すると、退職給付債務及び勤務費用の計算方法の見直しについては、翌年度である平成26年4月1日以後開始する事業年度の期首からの適用になります。この場合、今期末である平成26年3月期では、未適用の会計基準等の注記に該当することになりますか。

■ 回 答

イ.既に公表されているものの、未だ適用されていない新しい会計基準等がある場合には、次の事項を注記することになっています。ただし、連結財務諸表で注記を行っている場合には、個別財務諸表での注記は要しません。(過年度遡及会計基準12条、財規第8条の3の3、連結財規第14条の4)また、重要性の乏しいものについては、注記を省略することができることになっています。
(1) 新しい会計基準等の名称及び概要
(2) 適用予定日(早期適用する場合には早期適用予定日)に関する記述
(3) 新しい会計基準等の適用による影響に関する記述

ロ.改正退職給付会計基準の会計処理の改正項目は、
 ① 未認識項目(数理計算上の差異及び過去勤務費用のうち費用処理されていない部分)の処理方法→平成25年4月1日以後開始する事業年度の年度末から
 ② 退職給付債務及び勤務費用の計算方法の見直し→平成26年4月1日以後開始する事業年度の期首から
  の適用となっております。
したがって、平成26年3月期において、②の退職給付債務及び勤務費用の計算方法の見直しを早期適用していない場合には、②に関連する定めが未適用となるため、重要性がある場合には未適用の会計基準等に関する注記に該当することになります。

ハ.未適用の会計基準等の注記は、会社法における計算書類には直接、規定されておりません。
  
  
ニ.<具体的記載事例>日本工営(平成25年6月期)


(未適用の会計基準等)

・「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号 平成24年5月17日)
・「退職給付に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第25号 平成24年5月17日)

 (1) 概要
本会計基準等は、財務報告を改善する観点及び国際的な動向を踏まえ、未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の処理方法、退職給付債務及び勤務費用の計算方法並びに開示の拡充を中心に改正されたものです。

 (2) 適用予定日
退職給付債務及び勤務費用の計算方法の改正については、平成27年6月期の期首より適用予定です。ただし、当該改正以外は適用済みです。

 (3) 当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中です。

なお、企業結合に関する会計基準及び関連する他の会計基準が平成25年9月13日に改正され、原則、平成27年4月1日以後開始する連結会計年度の期首からの適用となっております。したがって、平成26年3月期において、重要性があって、「未適用の会計基準等に関する注記」に該当する場合には、上記と同様にその開示が行われることになると考えられます。


  
  
  
 <具体的記載事例>ミロク(平成25年10月期)


(未適用の会計基準等)

企業結合に関する会計基準等  
・「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)
・「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 平成25年9月13日)
・「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日)

 1 概要
主な改正点は以下のとおりであります。
 ・支配が継続している場合の子会社に対する親会社の持分変動による差額は、資本剰余金として計上する方法に改正されました。なお、改正前会計基準における「少数株主持分」について、当該会計基準等では「非支配株主持分」に変更されました。
・企業結合における取得関連費用は、発生した連結会計年度の費用として処理する方法に改正されました。
・暫定的な会計処理の確定が企業結合年度の翌年度に行われた場合、企業結合年度の翌年度の連結財務諸表と併せて企業結合年度の連結財務諸表を表示するときには、当該企業結合年度の連結財務諸表に暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを反映させる方法に改正されました。
・改正前会計基準における「少数株主損益調整前当期純利益」について、当該会計基準等では「当期純利益」に変更されました。これに伴い、改正前会計基準における「当期純利益」について、当該会計基準等では「親会社株主に帰属する当期純利益」に変更されました。

 2 適用予定日
平成28年10月期の期首より適用予定であります。

 3 新しい会計基準等の適用による影響
連結財務諸表作成時において、連結財務諸表に与える影響は未定であります。


以  上