監査契約書における監査報酬の改正について

2013年06月07日 更新

■ ご質問

監査契約書における監査報酬の改正について、教えてください

日本公認会計士協会は、平成25年4月17日付で「法規委員会研究報告第14号「監査及び四半期レビュー報告書の作成例」の改正について」を公表し、ホームページに記載の「監査契約書及び監査約款」(会社法・金融商品取引法・任意監査)の各種様式も更新しております。監査報酬について改正されたようですが、具体的には、どのような点が改正されているのでしょうか。

■ 回 答

1.
平成25年4月の改正は、企業会計審議会監査部会における議論を踏まえて見直しがされております。同監査部会では、監査における不正リスク対応基準案の取りまとめにあたり、監査報酬を巡って、追加的な監査手続きを実施するインセンティブとしての監査報酬の決定方法、タイムチャージ制の評価、米国の監査契約書との比較等が論じられております。
これらを受けて、日本公認会計士協会では、監査契約書の本文において、少なくとも、報酬は執務時間数(見積時間数)を基礎として算出する旨、追加手続きによって執務時間数が見積時間数を超える見込みとなった場合には会社に対して遅滞なく通知し、当該原因となった事由等を説明することを明記するように改正がされております。
また、執務時間数が見積時間数を超過する原因の例示として、監査手続き等の対象となる取引の増加、合併買収の実施のほか、不正による重要な虚偽表示を示唆する状況の識別が加えられています。

 監査契約書本文の記載例を参照すると次のようになります。

<監査及び四半期レビュー契約書>

2.
その他、監査契約書本文では、① 責任限定契約に係る条項を会社法条文に近い表現に改められ、② その他の任意監査について、契約書の本文で財務報告の枠組みを適宜明記する方式とされ、いろいろな任意監査に対応できるように改正されています。
 また、監査約款及び四半期レビュー約款についても改正されております。今後に締結される監査契約書に適用されることになりますので留意が必要になります。

以 上