固定資産除却損の表示区分を変更した場合の取扱いについて教えてください。

2012年12月07日 更新

■ ご質問

当社は、これまでの間、固定資産の除却損・売却損益に金額的重要性がなかったので、営業外損益に計上してきました。しかし、今回、固定資産の除却損が多額になったので重要性があるとして、本来の表示区分である特別損益に計上することを考えています。この場合、「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の取扱いはどのようになるのでしょうか。表示方法の変更に該当し、比較情報の作成は必要になるのでしょうか。

 
■ 回 答

 
固定資産売却損益、設備に廃棄による損益などの特別損益項目であっても、金額が僅少なもの、又は、毎期経常的に発生するものは、経常損益計算に含めることができるとされています(「企業会計原則」注解【注 12】)。
 
したがって、当期になって、固定資産除却損の金額に重要性が増加したことにより、前期計上していた営業外費用の「その他」から特別損失の「固定資産除却損」に計上区分を変更することは認められるものと考えられています。
 
その場合、「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」でいっている「表示方法の変更(注)」に該当するかどうかということがポイントになりますが、表示方法の変更に該当すれば、過去の財務諸表について、新たな表示方法に従い財務諸表の組替を行う必要があります。
 
 
しかしながら、会計制度委員会報告研究報告「比較情報の取扱いに関する研究報告Q8(3)」によれば、
 
「重要性の原則に関する判断が適切に行われており、前事業年度においては、臨時損益項目としての性質があり、特別損益項目として固定資産売却益を認識することが適切であったが、当事業年度において発生した固定資産売却益については金額的重要性が乏しいと判断でき、営業外収益において認識することが適切である場合には、表示方法の変更に該当せず過去の財務諸表の組替えは行われないものと考えられる。」
 
とされ、表示方法の変更には該当しないこととされていますので、前期の財務諸表の組替を行う比較情報の作成は不要になります。

 

なお、重要性が増加したことにより「営業外収益」から「売上高」に賃貸収入などの役務収入の計上区分を変更する場合には、一般的には表示方法の変更に該当することとされていますので留意する必要があります。
 
(注)表示方法の変更とは(基準4(6))
 
従来採用していた一般に公正妥当と認められた表示方法から他の一般に公正妥当と認められた表示方法に変更することをいう。

(清陽監査法人 研修・出版委員会)