自己株式取得の認識時点

2017年03月15日 更新

■ ご質問

3月期決算会社。3月28日に自己株式の取得を約定し、4月4日に引渡しを受け、金銭の支払いをする場合、自己株式の取得の認識は翌期の4月4日になりますか。

■ 回 答

イ.自己株式の取得及び処分の認識時点については、次の方法があるとされています。
①  有価証券の売買契約の認識に準ずる方法
②  資本の払戻し及び資本の払込みの性格を有する類似の取引の認識に準ずる方法
  「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」(企業会計基準第 1 号)では、自己株式の取得及び処分は、株主との間の資本取引であり、資本の払戻及び資本の払込の性格を有すると位置付けられた上で、その考えに照らして②の方法が適切であるとされています。

ロ.②の方法を採用した場合の自己株式の取得については、「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第 2 号)適用以前の有償消却の処理に準ずることが考えられるとされています。有償消却の処理については、特に明文化された定めはありませんでしたが、一般的には法的手続きが完了し株主に消却の代金を支払うべき日に認識されていたものとされています。

ハ.よって、対価が金銭の場合は、対価を支払うべき日に認識し、対価が金銭以外の場合は、交換の取引に準じて対価が引渡された日に認識することとされています(企業会計基準適用指針第2号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針」第5項、第30項~第33項)。

ニ.したがって、約定日の3月28日ではなく、対価を支払うべき日である4月4日の属する翌期において、自己株式の取得の認識を行うことになると考えられます。

以   上