その他有価証券の保有目的の変更

2017年01月13日 更新

■ ご質問

当社は保有する「その他有価証券」(投資有価証券)の一部について、資金繰りのため近い将来売却することを決定しました。この場合、将来売却を予定している投資有価証券は、「売買目的有価証券」として流動資産の「有価証券」に振替えることになりますか。それとも投資有価証券のままの会計処理及び表示を継続することになりますか。なお、当社は有価証券の売買を頻繁には行ってはいません。

■ 回 答

イ.流動資産の「有価証券」として表示される「売買目的有価証券」は、短期間の価格変動により利益を得ることを目的として保有し、通常は同一銘柄に対して相当程度の反復的な購入と売却が行われるものをいうとされています(金融商品会計実務指針第65項)。
したがって、売買目的有価証券とは、いわゆる有価証券の売買を業として行うトレーデイング目的の有価証券を指すことになります。

ロ.本件の場合、資金繰りのため近い将来売却することを決定したとしても売買目的有価証券には該当しないことになりますので、流動資産の有価証券には振替ることはできないものと考えられます。また、「その他有価証券」への分類はその取得当初の意図に基づいて行われるところから、トレーデイング取引を開始することとした場合等を除いて、取得後における売買目的有価証券への振替は認められないことになっています(金融商品会計実務指針第86項)。

ハ.したがって、本件の場合には、その他有価証券としての従来からの会計処理及び表示をそのまま継続することになるものと考えられます(金融商品会計Q&AQ20)。

(期末の処理)(その他有価証券評価差額金の計上)
その他有価証券 ××× 繰延税金負債  ×××
           その他有価証券評価差額金 ×××

(期首の処理)(その他有価証券評価差額金の洗替処理)
繰延税金負債  ××× その他有価証券 ×××
その他有価証券評価差額金 ××× 
                
(売却時の処理)
現金預金 ××× その他有価証券  ×××
        有価証券売却損益 ×××

以   上