第2四半期に売買契約があった場合の固定資産の減損

2016年10月13日 更新

■ ご質問

会社は、第2四半期において、譲渡損の発生する固定資産の売買契約を締結しました。実際の売却は第3四半期に行われる予定です。

この場合、当第2四半期において、減損損失を計上することになりますか。それとも、減損損失を計上しないで、実際に固定資産を売却する第3四半期に固定資産売却損を計上すればよいですか。

■ 回 答

イ. 減損処理は、固定資産の収益性の低下により投資の回収が見込めなくなった状態が相当程度に確実な場合に限って、回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理であり、期末のみならず、期中において減損処理が行われる場合があるとされています(減損会計適用指針第134項)。

ロ.期中において、減損処理が行われるのは次の減損の兆候のうち、②及び③の場合であると考えられています。

① 営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスの場合

② 使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合(当初の予定よりも著しく早期に資産又は資産グループを除却や売却などにより処分すること)

③ 経営環境の著しい悪化の場合(市場環境、技術環境の著しい悪化など)

④ 市場価格の著しい下落の場合

(注) 四半期においては、一般論としては、必ずしも四半期会計期間ごとに、上記①~④まですべての減損の兆候に該当するかどうかを求められるものではなく、②及び③の減損の兆候の発生に限って該当するかどうかに留意すればよいことになっています(四半期適用指針第14項及び92項)。

理由:前年度末に全体的に減損の兆候が把握されている場合には、必ずしも四半期ごとにすべての事象について留意しなくてもよい。

ハ.本件の減損の兆候としては、固定資産の売買契約が締結されているところから上記②が該当することになり、第2四半期においては、次の減損損失が計上されることになると考えられます。

減損損失 ×× / 固定資産  ××

ニ.一度、減損損失を計上した場合には、減損損失の戻入は行われないことになっています(減損会計基準三2)。

ホ.したがって、第2四半期において減損損失が計上されることにより、固定資産の帳簿価額が減額されますので、第3四半期においては、固定資産売却損が計上されることはないと考えられます。

以  上