繰延税金資産の「回収可能性があるものとする。」について教えてください

2016年07月11日 更新

■ ご質問

企業会計基準適用指針第26 号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」では、企業の各分類における繰延税金資産は、「回収可能性があるものとする。」との表現に統一されています。従来の監査委員会報告第66号の繰延税金資産は、「回収可能性があると判断できるものとする。」との表現から変更されています。
今後は、「回収可能性があるものとする。」とされた将来減算一時差異については、必ず繰延税金資産を計上することになりますか。

■ 回 答

企業会計基準適用指針第26 号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」によると、企業の分類に応じた回収可能性の取扱いは、企業を5つに分類した上で、当該分類に応じた繰延税金資産の計上額が定められています。
また、「ある分類の要件を満たす企業において、回収が見込まれるとされる繰延税金資産の計上額を個々の企業の裁量で決定できる場合、企業間の比較可能性が著しく阻害される可能性がある。」とされています(先に公表された企業会計基準適用指針公開草案第54号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(案)」に対して寄せられたコメントとそれに対するコメント対応90より)。
したがって、個々の企業の裁量で繰延税金資産を計上することは、恣意的な適用となる可能性が想定されます。企業の各分類において「回収可能性があるものする。」とされた場合には、企業の裁量で決定することなく、回収可能とされた額を適切に繰延税金資産として計上することが財務諸表の適正開示の観点からは必要不可欠なことと考えられます。
以   上