根抵当権の貸借対照表における注記の要否について教えてください

2016年03月11日 更新

■ ご質問

当社では、期末時点で根抵当権に係る借入を行っておりませんが、有価証券報告書(貸借対照表)の「担保に供している資産」として、根抵当権の注記をする必要はありますか。

■ 回 答

イ.財務諸表等規則第43条「担保資産の注記」では、資産が担保に供されているときには、その旨を注記しなければならないことになっています。

ロ.担保差し入れを行っているが、既に対応する債務は消滅しており、将来債務が発生する可能性がない場合には、担保提供に関する注記は不要と考えられます。

しかしながら、根抵当権の場合には、対応する債務(被担保債権)が消滅しても、抹消登記しない限り、極度額の範囲内で存続することになっています。そのため、対応する債務がなくても担保提供資産として記載するかどうかが問題となります。

ハ.一方、根保証については、「原則として、開示対象となる事業年度末日の債務額又は保証極度額のいずれか少ない金額を記載する。ただし、保証極度額によって記載することもできる。」(監査・保証実務委員会実務指針第61号「債務保証及び保証類似行為の会計処理及び表示に関する監査上の取扱い」3(1)④))とされています。

二.したがって、根抵当権の場合、根保証に準じて、期末時点で借入がなくても、資産に根抵当権が付されているのであれば、担保資産についてその旨の注記を付すことが考えられます。

なお、当座貸越契約及び貸出コミットメントの借手においては、将来の借入余力を示すキャッシュ・フロー情報として有用であるところから、その旨及び借入枠から実行残高を差し引いた額を注記することが望ましいものとされております(金融商品会計に関する実務指針第311-2)。

ホ.記載事例(根抵当権)

(貸借対照表注記)

※2 担保資産及び担保付債務

①担保に供している資産は、次のとおりであります。

前事業年度 

(平成26年5月31日)

当事業年度 

(平成27年5月31日)

建物 84,201千円 80,534千円
土地 80,097 80,097
164,299 160,632

②担保に係る債務

上記①の資産に銀行取引に係る根抵当権(極度額200,000千円)が設定されておりますが、前事業年度末及び当事業年度末現在対応する債務はありません。

以 上