市場価額のない子会社株式の回復可能性について教えてください

2015年06月11日 更新

■ ご質問

 市場価格のない100%子会社の株式を保有しています。その取得原価は100ですが、最近、子会社の財政状態は悪化しており、純資産は40に下落しています。その会社は子会社のため事業計画等を入手できますので検討したところ業績回復が見込まれ、実質価額60まで回復可能性があると判断されました。この場合、回復は取得原価までではありませんが、著しい下落でないということで、期末において相当の減額をしないことも認められますか。

■ 回 答

 時価をもって把握することが極めて困難と認められる株式は、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、期末において相当の減額をしなければいけませんが、しかし、子会社・関連会社の場合には、財務諸表を実質ベースで作成したり、事業計画等を入手することが可能ですので、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられるのであれば、期末において相当の減額をしないことも認められています(金融商品会計Q&A Q33)。

 その場合の回復可能性の判断は、時価のある有価証券の減損と同様に、あくまで、取得原価にほぼ近い水準まで回復する見込があることかどうかにあると考えられます(金融商品会計実務指針第91項)。

 したがって、取得価額100に近い水準までの回復可能性が合理的な証拠によって裏付けられない場合には、取得原価を40まで減額することになると考えられます。

以 上