会社法の監査報告書日後における後発事象の取扱いについて教えてください

2015年03月09日 更新

 

■ ご質問

当社は会計監査人設置会社で、金商法適用会社です。会社法監査の会計監査人の監査報告書日後の6月の初めに、重要な合併契約について、取締役会決議を行っています。株主総会招集通知は既に発送されています。この場合、会社法ではどのような対応になるのでしょうか。

3月末(決算日) 5月 6月 6月 6月
会計監査人の監査報告書日 株主総会招集通知の発送 取締役会決議(重要な合併契約) 定時総会

 

 

■ 回 答

イ.後発事象とは、「決算日後に発生した会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす会計事象をいい、このうち、監査対象となる後発事象は、監査報告書日までに発生した後発事象のことをいう。」とされています(監査・保証実務委員会報告第76号「後発事象に関する監査上の取扱い」2.定義(4))。

会計監査人の監査報告書日後に、重要な合併の取締役会決議を行っていますので、当該事象は、会社法上、後発事象に該当しないことになると考えられます。

また、事後判明事実というものがありますが、当該事象は、開示後発事象であり、事後判明事実には該当しないものと考えられます。

*   事後判明事実とは、「監査報告書日後に監査人が知るところとなったが、

もし監査報告書日現在に気付いていたとしたら、監査報告書を修正する原因となった可能性がある事実をいう。」とされています(監査基準委員会報告書560 定義)。

ロ.したがって、会社法上の取扱いとしては、いずれの書類によっても、開示することも事実上、不可能であるため、対応としては、株主総会において取締役から報告することが考えられるとなっています。もし、株主総会招集通知の発送前であるならば、監査役の監査報告書にその事実を追加して記載することが考えられます(監査・保証実務委76号付表1 B-3)。

ハ.しかしながら、金商法上は、監査報告書日までに発生している開示後発事象に該当することになるため、財務諸表に注記されることになるものと考えられます。また、監査報告書においては、追記情報として記載するかどうかを検討することになると考えられます。

以 上