遊休資産の減損ついて教えてください

2014年12月10日 更新

■ ご質問

 

工場建設用地として取得した土地が、業績の低迷により、取得以降何ら利用されておりません。今後の利用見込もなく、実質的な将来の用途も定まっていない状態です。市場価値は取得時に比し、下落していますが50%以上は下落しておりません。このような場合、50%以上下落していないので減損損失を計上しなくてもいいでしょうか。

 

■ 回 答

 

イ.減損の兆候には、次のものがあります。

① 営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスの場合

② 使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合(遊休状態になり、将来の用途が定まっていない場合はここに該当)

③ 経営環境の著しい悪化の場合

④ 市場価格の著しい下落の場合(50%以上下落した場合はここに該当,50%程度以上下落していない場合も含まれる)

 

ロ.取得した土地が本来の用途に利用されていない場合には、資産が遊休状態であることになります。土地が遊休資産である場合には、上記②が減損の兆候になります。④の50%以上下落したことが減損の兆候ではありませんので、土地の市場価格が50%以上、下落しているかどうかは問われないことになります。

したがって、工場建設用地として取得した土地が遊休資産に該当するかどうかを検討することになります。

 

ハ.土地をほとんど利用しなくなってから間もない場合であって、将来の用途を定めるために必要と考えられる期間に当たる場合には、減損の兆候に該当しないものとされています(減損適用指針第85項)。

 

ニ. 遊休資産に該当する場合には、土地の時価が50%以上下落していなくても、土地の取得価額と回収可能価額とを比較して減損損失を計上するかどうか検討することになります。したがって、取得時よりも土地の時価が低下している場合には該当する可能性があります。

取得価額 > 回収可能価額(※)

※    遊休資産なので、「正味売却価額」「時価―処分費用見込額」等が回収可能価額になります。

 

(借方)減損損失 ×××   /  (貸方)土地 ×××

また、翌期以降、当該土地が遊休資産の状態のままである場合には、減損の兆候に該当しますので、土地の時価が更に、低下している場合には、50%程度以上下落していなくても、土地の帳簿価額を回収可能価額(正味売却価額、市場価格)まで再度、減額し、減損損失を計上するかどうか検討することが必要になります。

以上