復興特別所得税と所得税額控除

2012年11月06日 更新

平成 25 年 1 月 1 日より所得税額の 2.1%が復興特別所得税として課税されることになり、法人が受け取る利子、配当金等についてもこれまでの源泉徴収税額(国税部分)に 2.1%上乗せした税額が徴収されることになります。
この復興特別所得税額部分については、復興特別法人税額から控除することとなっています(東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(以下「復興財源確保法」)49 条第 1 項)。

したがって所得税部分と復興所得税部分の配分処理が必要となり、原則として支払いを受けるごとに配分処理を行う必要があります(復興財源確保法 28 条、復興特別所得税に関する政令 4 条、10 条)が、簡便的な配分処理方法も認容されています(「平成 24 年版法人税申告書の記載の手引」)。

従来の所得税額控除において、公社債の利子等、剰余金の配当等及び集団投資信託の収益の分配等について元本の所有期間に応じて期間按分が必要となりますが(法人税法施行令 140 条の 2 第 1 項)、簡便法(法人税法施行令140 条の 2 第 3 項)を採用した場合、銘柄ごとに期末に一括で配分処理することが、同手引において認容されています。 また、期間按分が不要な預貯金の利子等についても、同手引において期末に一括して配分処理することが認容されています。
ただし、同様に期間按分が不要な「みなし配当」などの別表上「その他」の欄に記載される税額については、支払ごとに支払年月日、収入金額、税額及び支払者の明細を記載する必要があるため、他に合理的な方法がなければ原則的な配分処理が求められます。
なお、従来の所得税額控除は、所得税額控除を受けない税額部分について損金算入が認められます(法人税法 40 条、68 条)が、この取り扱いは復興特別所得税についても同様であります(復興財源確保法 63 条)。

したがって、事務処理のコストベネフィットを勘案し、少額なものについては損金処理により所得税部分と復興特別所得税
部分の配分処理をしないという対応も可能です。
(日本公認会計士協会準会員 木頭 孝男)