日本経済V字回復か?

2012年04月03日 更新

日経平均株価は年初から上昇し、3月14日に終値で1万円台を回復しました。

背景には、日本銀行によるインフレターゲットの導入や世界的な金融緩和、米国の景気回復期待に伴う円高修正などが考えられます。

株価の割安度・割高度を示す代表的な指標にPER(株価収益率)があります。

PERは株価を企業の1株利益で割った数値で、2012年3月期決算の日本の全上場企業の平均予想PERは、日経平均株価1万円で約20倍程度と予想されます。

 

しかしながら2013年3月期の全上場企業の経常利益は、今期予想比大幅増益のV字回復が予想されております。

東日本大震災やタイ洪水、欧州債務不安などの悪影響がなくなるうえ、国内は復興需要、海外も米国・中国の需要回復が期待できます。

専門家の中には全上場企業の経常利益は平均で2倍近くに達すると見込むところもあり、日経平均株価1万円だとPERは10倍台前半になると予想されます。

また、円高是正メリットが大きいトヨタ自動車やソニー、パナソニックなどは軒並み増収増益が予想されています。

最近は韓国等の企業に後れを取ることが多かった日本企業ですが、適度な円安によって価格競争力が復活し、今年は日本経済のV字回復、強い日本が見られるかもしれません。

 

(公認会計士 田邉 昌志)