米国法人税制改正概要

2018年08月02日 更新

坂部 健一郎 

既に米国子会社の決算や予算策定に合わせ、ご検討済の皆様も多いかと存じますが、米国法人税制改正について、以下主要であると思われる項目をご紹介いたします。

◇連邦法人税率(IRC Section 11)
従来の最高税率35%の累進課税から2018年1月1日以降一律21%に変更されました。課税年度内に税率変更が発生する法人は、改正前後の税率の平均で法人税の算定を行うことになります。

◇代替ミニマム税(AMT)(IRC Section 55)
2018年1月1日以降開始の課税年度より、代替ミニマム税(AMT)が廃止されました。

◇国内受取配当控除(IRC Section 243)
2018年1月1日以降開始の課税年度より連邦法人税率の変更に合わせ、配当金控除の割合が変更されました。但し持分割合80%以上の子会社からの配当控除は100%のままで変更ありません。

◇欠損金(IRC Section 172)
2018年1月1日以降終了の課税年度より、欠損金の繰越は無期限となり、繰戻還付ができなくなりました。
また2018年1月1日以降開始の課税年度より、課税所得の80%まで欠損金控除が利用できるよう使用制限が追加されました。

◇支払利子(IRC Section 163(j))
2018年1月1日以降終了の課税年度より、純支払利子の損金算入限度額が「調整課税所得」の30%までに制限されました。

◇固定資産(IRC Section 168(k))
2017年9月28日以降2022年12月31日までに取得かつ事業に共された特定の固定資産について、100%即時償却が認められます。
2023年以降段階的に、即時償却の割合が減少します。

◇国内製造活動控除(IRC Section 199)
2018年1月1日以降開始の課税年度より、現行の国内製造活動控除制度が廃止されました。 
◇海外配当金(IRC Section 245A)
2018年1月1日以降に支払われる配当について、米国法人が10%以上の株式を保有する外国法人からの受取配当金が100%益金不算入となります。
それ以前は、全世界課税、外国税額控除制度となっていました。

◇海外留保所得一括課税(IRC Section 965)
海外配当金益金不算入制度導入に伴い2018年1月1日より前に開始する最後の課税年度に、米国株主が10%以上の株式を保有する外国法人の留保所得に対し一括課税が行われます。

以 上