企業会計基準公開草案第59号 法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準(案)の公表

2017年02月13日 更新

                                                  猪子 幸男
 平成28年11月9日付で企業会計基準委員会より表題の会計基準(案)が公表された。

範囲
 ・我が国の法令に従い納付する税金のうち法人税、住民税及び事業税等に関する会計処理及び開示
 ・我が国の法令に従い納付する税金のうち受取利息及び受取配当金等に課される源泉所得税に関する開示
 ・外国の法令に従い納付する税金のうち外国法人税に関する開示

会計処理
 当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等
・当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等については、法令に従い算定した額を損益に計上する。

 更正等による追徴及び還付
 ・過年度分について更正等により追徴される可能性が高く、当該追徴税額を合理的に見積ることができる場合、企業会計基準24号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」に定める誤謬に該当するときを除き原則として当該追徴税額を損益に計上する。なお、追徴に伴う延滞税、加算税、延滞金及び加算金については当該追徴税額に含めて処理する。

 ・過年度分について更正等により還付されることが確実に見込まれ、当該還付税額を合理的に見積ることができる場合、企業会計基準24号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」に定める誤謬に該当するときを除き当該還付税額を損益に計上する。

 ・過年度分について更正等により追徴税額を納付したが、追徴の内容を不服として法的手段をとる場合において還付されることが確実に見込まれ、当該還付税額を合理的に見積ることができる場合、企業会計基準24号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」に定める誤謬に該当するときを除き当該還付税額を損益に計上する。

開示
当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等
 ・法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)は損益計算書の税引前純利益(損失)の次に法人税、住民税及び事業税などその内容を示す科目で表示する。

 ・事業税(付加価値割及び資本割)は、原則として損益計算書の販売費及び一般管理費として表示する。ただし、合理的な配分方式に基づきその一部を売上原価として表示することができる。

 ・法人税、住民税及び事業税等のうち納付されていない税額は貸借対照表の流動負債の区分に未払法人税等などその内容を示す科目で表示する。

 ・法人税、住民税及び事業税等の税額が中間申告により納付された税額を下回る場合等により還付されるとき、当該還付税額のうち受領されていない税額は貸借対照表の流動資産の区分に未収還付法人税等などその内容を示す科目で表示する。

 受取利息及び受取配当金等に課される源泉所得税
 ・源泉所得税のうち法人税法等に基づき税額控除の適用を受けない税額は損益計算書の営業外費用として表示する。ただし当該金額の重要性が乏しい場合、法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)に含めて表示することができる。

 外国法人税
 ・外国法人税のうち法人税法等に基づき税額控除の適用を受けない税額について利益に関する金額を課税標準とする税額は、法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)に含めて表示する。利益に関する金額を課税標準とする税額以外の税額はその内容に応じて損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費又は営業外費用として表示する。

 更正等による追徴及び還付
 ・更正等による追徴税額及び還付税額は法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)を表示した科目の次にその内容を示す科目で表示する。ただし、これらの金額の重要性が乏しい場合、法人税、地方法人税、住民税及び事業税(所得割)に含めて表示することができる。

・事業税(付加価値割及び資本割)の更正等による追徴税額及び還付税額は原則として損益計算書の販売費及び一般管理費として表示する。ただし、合理的な配分方式に基づきその一部を売上原価として表示することができる。

・更正等による追徴税額のうち納付されていない税額は当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等のうち納付されていない税額に含めて表示する。

・更正等による還付税額のうち受領されていない税額は当事業年度の所得等に対する法人税、住民税及び事業税等の還付税額のうち受領されていない税額に含めて表示する。

適用時期等
 ・本会計基準は公表日以後適用する。

 ・本会計基準の適用については会計基準等の改正に伴う会計方針の変更に該当しないものとして取り扱う。

以 上